容疑者Xの献身|泣ける名言8選で映画の名シーンを振り返る

映画・ドラマ

 この記事では映画『容疑者Xの献身』の名場面を、泣ける名言とともに振り返ります。

まだ映画をご覧になっていない方にはめちゃくちゃネタバレになるので、映画を観てからお読みいただくことをお勧めします。

名言8選は私の独断ですが、きっと多くの方に共感していただけるのではと思います。

登場人物たちの名言を振り返りながら、あの感動を追体験しましょう!

容疑者Xの献身|泣ける名言8選

すべての現象には必ず理由がある

 オープニングでの湯川(福山雅治)のセリフです。

おなじみのテーマ音楽をバックに、スピード感のある幕開けが映画への期待感を高めます。

ドラマシリーズを観ていなくても、湯川のキャラクターや、湯川と内海(柴咲コウ)との関係性が分かるよう、簡潔に表させています。

湯川の「愛などという科学で証明できないことを考えるのはムダ」というセリフが、これから起こる事件への振りになっています。

はかなげで色っぽい美人

 内海の先輩刑事である草薙(北村一輝)が花岡靖子(松雪泰子)の見た目を表現したひと言です。

松雪泰子のビジュアル・声・演技は、花岡靖子のキャラクターにピッタリでした。

無自覚に男をその気にさせ、結果的に自分で不幸を引き寄せてしまう女性を見事に演じておられました。

君はいつまでも若々しいな、うらやましいよ

 湯川と石神(堤真一)の17年ぶりの再会の別れ際に、石神が言います。

後のシーンで湯川自身が述べる通り、湯川は石神が自分の容姿を気にする発言をしたことで、彼が花岡に恋しているのではと感づきます。

「思いつきや勘だけで行動するのは間違いの始まり」だと言っていた湯川ですが、この直観によって事件の真相に迫っていくことになります。

 石神役の堤真一も二枚目俳優で通っているはずですが、湯川と二人のシーンでの石神のショボくれ具合は半端ありません。

さすが役者さん、役に徹しています。

誰にも解けない問題を作るのとその問題を解くのではどちらが難しいか。ただし答えは必ず存在するとする。

 湯川が花岡の弁当屋を紹介してほしいと再び石神を訪ねてきた場面でのセリフです。

湯川は答えがある問題は必ず解き明かされるのだと暗に伝えています。

それに対し、石神は「考えておこう」と受けて立つのです。

疑う湯川、疑われる石神。

天才同士の静かなる宣戦布告の1シーンです。

僕には友だちはいないよ

 山小屋で石神を友達だという湯川に対し、石神が意味深に呟きます。

山小屋を出た後、湯川は吹雪に巻き込まれて足を滑らせ命の危機にさらされますが、石神の助けで難を逃れました。

石神が登山に誘ったのは湯川の口を封じる算段があったからですが、できませんでした。

石神にとっても、湯川は心の通じる大切な友達だったのだと思います。

美しい、今の僕の人生は充実している

 このシーンを見ると、10代の頃に好きな人ができた時の感覚を思い出します。

何でもない日常がキラキラして、浮き立つような感覚だったように記憶しています。

石神にとって、山頂から望む壮大な自然は自分の心を写す鏡のような存在だったのでしょう。

そんなことを言ってくれるのは湯川、お前だけだよ

 石神の才能を犯罪に使ったことを嘆く湯川に、石神が返したセリフです。

世間では理解されない天才の悲しみがギュッと込められた一言でした。

どうして…どうして…

 クライマックスで石神が号泣するシーンです。

この時の石神はどんな気持ちだったのでしょうか。

自分が払った犠牲が無駄になってしまったという悔しさもあるでしょう。

しかし、それ以上に「私も一緒に罰を受けます」という花岡の言葉に、人間的な深い繋がりを感じた喜びもあったのだと思います。

どこへもやり場のない思いが溢れた名場面でした。

容疑者Xの献身の魅力

 映画を観終えて、改めて『容疑者Xの献身』という題名の秀逸さに感心しました。

愛でも、犠牲でもなく、「献身」という言葉の選択が素晴らしいセンスだと思いました。

容疑者Xというのも数学を想起させ、ぴったりハマります。

 今回選んだ名言を見返すと、ほとんどが石神のセリフでした。

石神は将来有望な才能をもっていたにも関わらず、親の介護ゆえ大学に残ることができませんでした。

生活するために高校教師になり、人との深いつながりはもたず、孤独に数学の研究をしても誰かから評価されることもなく、人生に絶望していました。

そんな時、隣に引っ越してきた花岡親子とのほんの少しの温かい触れ合いに心が救われます。

自分を救ってくれた親子の幸せを守る役目を担えることが、石神に生きる喜びを与えました。

だから無実の人を犠牲にし、犯罪者の汚名を着ることもいとわなかったのです。

純粋な心の持ち主である容疑者の献身に思わず感情移入してしまうのが、この映画の魅力なのではと思います。

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