『ゴジラ-1.0』泣ける名言7選|感動の名場面を振り返る

映画・ドラマ

 2024年日本アカデミー賞にて、ゴジラ-1.0は、最優秀作品賞・脚本賞・助演女優賞など、数々の賞を受賞をしました。

この記事では、ゴジラ-1.0 の泣ける名言を名シーンとともに振り返ります。

すでに映画をご覧になった方々に、映画での感動を追体験をしていただければ幸いです。

まだ観られていない方は、映画を鑑賞してからお読みいただくことをお勧めします。

『ゴジラ-1.0』あらすじ ※ネタバレ注意

負い目を背負う

 時は1945年の先の大戦末期。特攻隊の敷島(神木隆之介)は、特攻することを恐れ、機体不良を装って整備隊のいる大戸島に着陸します。

そこにゴジラが現れ、島の整備隊は全滅。

唯一生き残った隊長の橘は「お前が砲撃しなかったせいで仲間が死んだ」と罵り、敷島に隊員たちが持っていた家族写真を突きつけます。

敷島は「生き残ってしまった負い目」を背負い、国に帰ります。

典子との出会い

 終戦後、敷島は無事に家にたどり着いたものの、両親は空襲で亡くなっていました。

隣人の澄子(安藤サクラ)からは、特攻せず、生きて帰ってきたことをなじられます。

 ある日、孤児を連れた典子(浜辺美羽)と出会い、一緒に生活することになります。

その日暮らしの生活苦が続きましたが、魚雷撤去の仕事で野田、淸治、水島と出会い、敷島は射撃の腕前を活かし活躍します。

稼ぎが安定して穏やかな日々を過ごす敷島ですが、亡くなった隊員たちへの罪悪感とゴジラへの恐怖から抜け出せずにいます。

ゴジラ、東京上陸

 政府の要請で、新生丸でゴジラと対峙するも、惨敗。

辛うじて命を取り留めて帰還したその夜、敷島は典子に特攻から逃げ出した過去を告白し、心を通わせます。

 ついにゴジラが東京上陸。大混乱の中、敷島は典子と奇跡の合流を果たすも、ゴジラの放った熱線の爆風から敷島を庇う形で、典子が犠牲になってしまいます。

復讐に囚われる敷島

 典子の復讐を誓った敷島は、民間のゴジラ征伐隊に参加します。

ゴジラをフロンガスで包んで海に沈める『ワダツミ作戦』が失敗した時は、自分が戦闘機で特攻してゴジラと差し違えようと決意します。

特攻の計画を秘密裏に進めるために橘を探し出して、戦闘機の整備を依頼します。

ゴジラとの最終決戦

 ワダツミ作戦ではゴジラを仕留めきれず、敷島の特攻によってゴジラは倒れます。

命を落としたと思われた敷島は、橘が仕込んだ脱出シートのお陰で無事生還します。

 無事に港に戻ると、典子が生存していたことが分かります。

2人は感動の再会を果たし、ハッニーエンドで幕を閉じます。

『ゴジラ-1.0』監督&キャスト

監督・脚本・VFX:山崎 貴

 2000年『ジュブナイル』で監督デビュー。

CGによる高度なビジュアルを駆使した映像表現・VFXの第一人者。

代表作は『ALWAYS 三丁目の夕日』(05)、『永遠の0』(13)、『STAND BY ME ドラえもん』(14)など。

日本を代表する映画監督の一人。

主要キャスト

敷島浩一:神木隆之介

大石典子:浜辺美和

水島四郎(こぞう):山田裕貴

橘 宗作:青木崇高

野田健治(学者):吉岡秀隆

太田澄子:安藤サクラ

秋津淸治(セイジ):佐々木蔵之介

詳しくは公式サイトをご覧ください。

『ゴジラ-1.0』泣ける名言7選

「この恥知らず」

 終戦後、生きて町に帰ってきた敷島に対し、澄子が憎々しく浴びせるセリフです。

生き残るのは不名誉なこと、許されないことだとみなされた時代が確かにあったのだとハッとさせられました。

物語が進むと、澄子は本来の面倒見の良い優しさを取り戻します。

先の大戦は、澄子のような根の優しい人も豹変させるほど悲惨な出来事だったのです。

日本アカデミー賞で助演女優賞を受賞した安藤サクラさんの冒頭の演技はとてもインパクトがありました。

「私、奥さんなんかじゃないんですよ」

 敷島の新居祝いの宴会中に、敷島と典子の経緯を知らない新生丸の仲間に、典子がもらすセリフ。

いつの時代にもある、男を試す言動です。

敷島の返しは「そうなんです、成り行きで住みついた云云・・・」の0点解答。

挙句の果てに、幼子の明子に対し「俺はお前の父さんじゃないからな」と言います。

敷島の闇が垣間見れる場面です。

「誰かが貧乏くじ引かなきゃなんねぇんだよ」

 新生丸のメンバーがゴジラと対峙する直前、逃げようと言うみんなに向かって艇長の淸治(せいじ)が威勢よく放つセリフです。

佐々木蔵之介演じる淸治はとても魅力的なキャラクターです。

少し荒い物言いの裏にある心根の優しさや、周りの人たちを明るく照らすカッコよさがあります。

「貧乏くじを引く」というセリフは、他の場面でも出てきており、監督の強い想いが込められているように思います。

「生き残った人間はきちんと生きていくべきです」

 自分は生きてはいけない人間だと嘆く敷島に対し、典子が力強く励ますシーンです。

生き残ってしまった負い目を背負う敷島と、死んだ人のために強く生きていくんだと決意している典子が対照的に描かれています。

「俺の戦争は終わっていない」

 「なんで死ぬ前に典ちゃんを嫁さんにしてやらなかった?」と詰め寄る淸治に対し、敷島が返した言葉です。

一人の人物の苦しみに焦点を当てるからこそ見えてくる、戦争のむごさ伝わってきます

「生きたいようです、笑えますね」

 ゴジラとの最終決戦を控える前夜、ゴジラと刺し違えると言いながら、震える自分の手を見て敷島が橘に言います。

典子の復讐に取り憑かれながらも死の恐怖を感じるところに、とてもリアリティがありました。

神木隆之介の演技が素晴らしかったです。

「生きろ」

 クライマックスで、橘がゴジラに特攻する敷島の無事を願うシーンです。

映画の冒頭、特攻から逃げ、ゴジラに砲撃できなかった敷島を軽蔑し罵っていた橘のセリフだからこそ、心に響きました。

特攻を決意した敷島に対し、橘が脱出装置を施したことは、命を粗末にしすぎた先の大戦の呪縛からの解放を象徴しています。

まとめ ー 新しい形の戦争映画 ー

 戦争をテーマにした映画の感想をまとめると「命の尊さ」「平和の大切さ」など、ありきたりな言い回しになり、入ってきません。

だからこそ心に訴えかけるストーリーが必要で、映画があり、芸術があるのだなと思います。

学校の道徳や平和教育の教材に取り上げてほしい位、中身の濃い作品でした。

今までのゴジラ映画とはひと味違いますので、もしまだ観られていない方がおられたら是非ご覧ください。

 ロシアのウクライナ侵攻から丸2年が経ちました。

イスラエルとハマスの抗争も激化する中、今日一日を日本で平和に暮らせる幸せを噛みしめていきたいと、この映画を観て強く思いました。

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